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香住念法寺 外観写真

香住念法寺

黒い瓦屋根に白壁が
背後の山々に映え、美しい景観を
創りだしている香住念法寺。
信徒一丸をモットーとする家族的な
雰囲気のお寺です。

松葉ガニの町で知られる香美町にある香住念法寺は創立57周年を迎えます。

兵庫県北部、但馬地方に位置する香美町は、日本海に面し、美しい海・川・山を有する自然豊かな町。香住念法寺は、JR山陰本線・香住駅からほど近い場所に建っています。

親先生が40回も足を運ばれた香住の地

香住念法寺のある香美町は、平成17年に香住町、村岡町、美方町の旧三町が合併して誕生した町です。香美町を訪れる観光客は、年間約300万人。春には桜が咲き誇り、夏には鮎釣りや海水浴、秋には紅葉を愛でる人々で賑わいます。しかしなんと言っても、冬こそ、香美町が熱くなる季節。冬の王者・松葉ガニを目当てに多くの観光客が訪れ、浜や商店では威勢のいい声が響きます。また、香美町の中でも香住区の海岸線は、冬の厳しい荒波が創り上げた自然の造形美が素晴らしく、夕焼けにおいては『日本の夕日百選』にも選ばれるほど美しい光景が広がります。そして香住念法寺のすぐ近くには、円山応挙ゆかりの寺として知られる大乗寺もあり、香美町は観光・食・遊どれをとっても訪れる人を満足させてくれます。

香住の地に開祖親先生がはじめて足を運ばれ、初親教が行われたのが昭和30年5月のことです。さらに同年8月、2度目のご親教に訪れられた際に随行されていた現住職の山田浩現師が香住布教を命ぜられました。昭和32年には、香住町七日市に道場が完成し、その後も親先生のご親教は、昭和52年までほとんど毎年行われ、信徒も年々増加しました。そして昭和55年、現在の地に新道場が完成。道場落慶法要とともに香住念法寺創立25周年行事が行われ、全国から約5,000人もの信徒が集まりました。廿五菩薩おねり供養・稚児行列が香住の町を練り歩き、喜びの声が響き渡りました。香住における親先生のご親教は実に40回、二代燈主様を囲む会も10数回開くなど、長い歴史をもつ支院ならではの教化が行われてきました。

  • ▲とれたての松葉ガニを求めて、
    多くの人が訪れる香住
  • ▲香住での初親教で、
    集まった多くの人の前でお話しされる親先生
    (昭和30年5月19日)

香住一筋57年、信徒にとってかけがえのない存在の山田住職

香住念法寺の住職を勤めるのが、今年57年目の山田住職です。昭和32年に初代住職として就任して以来、香住一筋。布教の最前線に携わり、本山の運営にも大きく貢献された方々の内のおひとりです。

香住の信徒が、本山や他の支院の信徒さんに支院を尋ねられ、「香住です」と応えると、「香住と言えば山田先生。いいですね」と言われます。というのも、山田住職は、香住の住職のかたわら、本山で行われる寒行の指導や講義を長年勤められた、言わば名物講師。明快で、かつ楽しい山田住職の講義を受けた信徒は、全国に数多くおられます。
香住の信徒にとっては、身近に山田住職がいるのが当たり前という気持ちですが、他の信徒さんにそう言われると、少しだけ誇らしげな気持ちになるとともに、山田住職の大切さ、いつもそばにいてくださるありがたさを改めて感じる信徒も多くいます。
香住念法寺ができて以来、ずっとこの地に根を下ろしてこられた山田住職は、信徒たちと家族のようなお付き合いで、ともに助け助けられ、教え実践に励んでいます。

  • ▲信徒さんに囲まれ、
    楽しそうにお話しされる
    山田住職

信徒が一丸となって運び出した『香住川』の石

本山の祈願本堂東側の庭園にある川をご存じでしょうか。実は、この川底に敷いてある石は香住の石なのです。
昭和30年代、親先生は山陰線の三等車に揺られて、たびたび山陰地方をご親教くださいました。汽車から見える香住の美しい海岸の景色をたびたびご覧になられていた親先生が、祈願本堂を建立され東側の庭をお造りになられる時、「あのようにきれいに揃った石で川ができたらなぁ」とつぶやかれたそうです。それを伝え聞いた香住では、山田住職を中心に、鎧の袖(よろいのそで)と呼ばれる海岸周辺の丸く形の整った石を本山に送らせていただこうと決心。

しかし、大量の石を陸路で簡単に運べるような場所ではありません。そこで信徒一丸となって、その丸い石を一個一個手で拾って漁船で運び、鮮魚を運搬するケーブル車に積み込んで駅まで荷揚げ。それを貨物車で大阪まで輸送し、トラックで本山まで。運び出した石の量は45t、貨車3両分もの石を本山に送り届けました。石の採取を許可してくださった所有者の方や漁船やケーブル車を貸していただいた漁業関係者の方々、貨車の配車に尽力された方など、すべて信徒や信徒がお力添えいただいた方々のご協力でスムーズに運ぶことができました。
この石を敷いた川は、親先生から『香住川』と名付けていただき、今では本山に訪れる多くの方々に親しまれています。

  • ▲本山に到着した香住の石
  • ▲祈願本堂東側の
    『香住川』での親先生

お寺に来ていただけるたくさんの催しを開催

香住念法寺には、このように信徒が一致団結して物事を行う強い結束力があります。それも日頃から、山田住職が親先生から教えていただいたことをお話しされ、信徒の皆さんに浸透しているからでしょう。
例えば、お寺の催しやお掃除などのお手伝いがある場合、声をかけさせていただくと100人程度はすぐに集まっていただけます。

そうした中で、信徒同士がふれあう催しも活発に行っています。円満婦人会での習い事や子供会での餅つきやイモ掘り。中でも納涼大会は、境内を会場に盆踊りや演芸大会、屋台もたくさん出店していつも大賑わいです。昨年も多くの人が集まり、その内半数の人が未信徒の方々でした。これからも、信徒だけでなく近隣の方々にも喜んでお寺に来ていただけるような機会を少しでも多く設けていきたいと思います。

  • ▲境内を開放して催される
    納涼大会

更新日付:2013/03/20

プロフィール

住職:山田 浩現(やまだ こうげん)

香住念法寺
住職:
山田 浩現
(やまだ こうげん)

メッセージ

〒669-6552
兵庫県美方郡香美町
香住区加鹿野61
TEL:0796-36-0539 MAP
昭和30年5月、香住での初親教を終えてお見送り。香住駅のホームにて
新道場完成と香住念法寺創立25周年の祭典では、全国から約5,000人もの信徒が香住に(昭和55年10月26日)
香住念法寺のすぐ近くに別名、応挙寺と呼ばれる大乗寺があります。その由来は、円山応挙がまだ京都で苦学をしていた頃、当時の住職・密英上人(みつえいしょうにん)がその才能を認め、援助したことに始まります。後年、名声を得た応挙が大乗寺の客殿が建築されると聞きつけ、御恩返しとして門弟を引き連れて、襖や屏風などに名作を描き残したと言われています。大乗寺には障壁画165面があり、すべて国の重要文化財に指定されています。